みんなが好きだから、
とおるは驚いた。
「アイツが・・・!?」
「あぁ。ああみえてもあいつもトップ狙ってんだろ?まあ家柄も家柄だし。」
健太は笑った。
「何がおかしいんだよ。」
「いいや。これだけ花ヶ咲は人気なんだなって。」
それだけかよ、ととおるは怪しく思った。
なんで花ヶ咲が人気なんだろう。
やっぱり大学進学できるからか?
まあそりゃまじめさんにはいい学校なんだろうけど・・・
ここらへんいっぱい学校あるしもっと選んでもいいのになあ。
どうせならちょっとレベル下げていいとこ狙うとかさ。
とおるは、そんなことを考えていた。
「とおる。」
帰り道。
まどかが話しかけてきた。
「なんだよ。」
「私、明日花ヶ咲の説明会行く。」
まどかが真剣な目をするのを久しぶりに見た。
「私、とおるの意見に賛成かも。」
「南・・・。」
「だからとおるも一緒に行こう。」