みんなが好きだから、
「そうねー。亮の言うとおりかも。」
相模は言った。
「私も花ヶ咲、安全圏じゃないのよね・・・。」
相模は模試の結果が厳しかったのだった。
「第一志望、私は花ヶ咲だけど・・・。もしかしたらランク下げるかもしれないんだ。」
「相模みたいな決断を下す人もいるかもしれないから、みんなまじめに選ぼうな。」
そういって桜井は教室を出て行った。
クラスは静まっていた。
黒板の字。
受験生ってこういうことなんだ・・・
とみんなが思う。
校風、教育方針・・・
他にも制服、学力、通学時間・・・
色々考慮して高校を決める。
親ともそうだんしなければならない。
なのに、このクラスは簡単にひとつの高校の名前を全員で書いた。
みんなふざけ半分だった。
でも今度は真面目に書こう。
そう決めたのだった。