みんなが好きだから、
新しい班一日目。
まどかは、大輔と週番の係を確認していた。
「南ってなんかまじめなんだかバカなんだかわからないよね。」
え?
とまどかは驚いた。
「どうしたの?いきなり・・・。」
「こういう係のこととか委員会のこととかしっかりしてるのにバカってギャップすごいなあって。」
「バカで悪かったわねっ!」
まどかは菊大輔の足をけった。
「いってぇ!」
「でも、もう修学旅行ね~。」
「そうだな~。奈良と京都だろー?社会って感じだよな。」
「そうねー。社会の先生からレポートかけって言われてるしー。」
まどかはため息をついた。
「そう。俺、そのレポート用紙なくした。」
大輔は思いつくようにいった。
「はあ?あんたバカね・・・。」
大輔が手をだす。
ください、っていう手だ。
「あげるかッ!」
まどかはその手をたたいた。
「おおっう!」
大輔は痛そうに手を抑えた。
「でもまあ、北野は陽子と一緒でテンションあがってるだろうね。」
「え?北野って小森のこと好きなの?」
大輔が食いついた。
「知らないけど、そう見えるんだわ。」