みんなが好きだから、


そう。


修学旅行の前兆。


それだ。

いつの日か先生が言っていた。

「もうねー例年だと、修学旅行前にカップル続出なのよー。」

と。

まあ確かにそれがその例だ。

その、というのは

相模と葉月だ。

確かに。と納得できる面もあるが、どうしてふたりが惹かれあったのかはわからない。

いや、まだ付き合っているのかすらわからないのだ。

あと

「まあそのカップルは修学旅行終わったらあんまりもたないけどねー。」

とも言っていた。

・・・イベントだけの恋人。

なんて切ないんだ!!!

というより・・・軽い!

ととおるは一人で思っていた。

そんなことを考えているうちに朝学活が始まった。


いつものように相模が出席をとった。

「3-B今日も全員出席ですー。」

と松本先生に報告した。

「はい。ありがとう相模。」

と言われた相模は出欠席の表を松本に手渡し葉月の隣に座った。

とおるは、じっと見ていた。

やっぱり付き合ってるんだろーなー

「それでは、今日から修学旅行の詳しいことを決めていくぞー。」

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