みんなが好きだから、

松本はなんだかんだ言って生徒をよく理解している人なのだ。

でももちろんバカな北野とおるにはその気遣いが全く分からず、ただ苛められてると思っているのだった。




五時間目。

PC室に集合した。




・・・北野以外は。

「おい、北野は?」

松本先生は相模に尋ねた。

「把握していません。」

相模は答えた。

松本はため息をついた。

「ほかにだれか知っている人はいないのか?」

みんな

さあ?

という顔をしている。

そしてもう一度松本はため息をついた。

「どうせ、教室にでもいるんだろ。あのバカたれ。相模、呼んできてくれないか?」




相模はとぼとぼと、PC室から出た。

「なんでああ成長しないんだろ・・・。」

相模は親のように言った。

教室につくと、予想通り・・・

「さーがーみいいいい!」

北野とおるがいた。

「どこいってたんだよお~。」

半泣き。

ではないがそれを装っていた。

「全く・・・。北野は世話がやけるわ。今日はPC室集合って朝言ってたじゃない。」

北野はきょとんとしている。

「いいわ。早く行きましょう。」

「はあああい。」

すると北野は思い出したことがあった。

「そういえばさあ、相模って葉月と付き合ってるのー?」
< 27 / 80 >

この作品をシェア

pagetop