みんなが好きだから、

葉月をいじりすぎてしまったので健太は怒られてしまった。

「まあ、妥当だな。」

桜井は健太に言った。

「妥当じゃあねぇだろ。」

健太はため息をつく。

「妥当の意味わかってんのかよ・・・。」

「意味わかんねーよ。日本語難しいよ。」

健太はまたため息をついた。

「お前、かわんねーな。」

桜井は健太に言った。

「小さいころからずっとこんな感じだよな。」

「あぁ。」

「でもさ、結構お前もばかじゃないし。やるときはやるってとこあるよな。」

「・・・お前は変わりすぎだけどな。」

「これがそういう道だったんだから仕方ないだろ。」

桜井はため息をつく。

「跡取りは大変だな。」

「あぁ。」

桜井は、思った。

こんなに話したの、いつぶりだろうか。

自分が変わってしまって健太に近い存在ではなくなってしまっていたのだった。

仕方ないか。

と思った。

でもなぜか、健太にまた近い存在でいたかった。

それは、自分自身の進むべき道、自分のことをよくわかってくれる存在だったからかもしれない。







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