みんなが好きだから、

「あれ?今の声吉田じゃない?」

女子部屋で、仲野が言った。

「え?声なんてした?」

「最悪だ、って。」

「また何かやらかしたんじゃん?」

さかなはあきれる。

「B組はやっかいだよね。」

桜は苦笑した。







朝ごはんには、男子たちは眠そうにでてきた。

「うっわ。超眠そう!」

さかなは驚く。

彼らの顔は眠気に満ち溢れていた。

「眠いよ。今すぐ眠りたいよ!!!!」

とおるは叫ぶ。

「うるせぇ!」

松本がはやく席にすわれと命令した。




そして、朝食が済むと班行動への最終確認を班ごとでやった。

相模たちの班は、葉月が餌食になっていた。

「ちょっと、大丈夫なの?」

相模は葉月に尋ねた。

「いや、無理。」

「じゃあ、おいていくかな?」

「いや、やめて。」

「とにかく、倒れないでよね葉月。私たちの修学旅行をあんはっぴーえんどなんかにしないでよ?」

「わかりました。野口様。」

そういって、最終確認の会議が行われた。




各班出発の準備となった。

集合した班から京都駅で待っているタクシーに向かう。

せんせいたちはその姿を見守っていた。

最後の班はやっぱり北野とおるの班だった。

「お前は手がやけるな。」

松本はあきれる。

こいつに何度あきさせられたのだろう

と思った。

「すみません。」

今にも眠りそうだ。

「いってこい。」

「はーい。」


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