みんなが好きだから、
今日は早くに学校を帰れた。
「つーか、なんであんなにアイツ偉そうなんだ?」
とおるはムカついていた。
「まあまあ、仲野ってそういうやつじゃん。」
健は言った。
「健は心が広いなあ。俺ぜってーアイツだけは好きになれない。」
「まあ、俺も最初はあんま好きじゃなかったけど。結構話すと面白いんだよ?」
話す気にもなれねぇ と苦笑した。
「てか、俺見返さないとな。」
「マジで言ってんの?」
健は笑った。
「俺、本気!」
「お前の本気は燃えつきやすいんだよな~。」
「今日の北野の発言。ちょっと驚いた。」
南まどかは笑った。
「そうだよね。でもあたし全然いいなあと思ったよ。」
「まあね~。でもほら結構厳しいじゃん。」
「特にまどかはね~。でも、ホント桜井とか白鳥さんレベルだから普通の成績じゃ通用しないから結局難しいのよ。」
桜は言った。
まどかは空を見上げた。
「でも、みんなと同じ高校行けたら嬉しい。」
「・・・私も。」