みんなが好きだから、
日村と松本は、タクシーに乗って旅館へ向かった。
「まだ眠いか?」
「いや、もう大丈夫です。」
「そうか。」
会話が続かなかった。
自分がぎくしゃくしてどうする!
そう思っていたのに声が上ずってしまうのだ。
もう、話さないでいよう。
そう思った。
旅館では、先生たちが迎えてくれることになった。
「日村―!」
要先生はその姿に驚いた。
いや、要先生以外の先生もだった。
「あんたすっごく変わってしまったねー。」
要先生は、上から下にと目を動かす。
「はい。いろいろあったので。」
「日村、B組みんな待ってるよ。」
「え・・・。」
日村は驚く。
「え、でも私ねむいし・・・。」
「んなこと関係ない!行くだけいってあげなさい!」
そういって要先生は、B組の女子部屋に彼女を案内した。