愁歌
は難しい。お前はどう考えている」
 「まだ彼女と結婚について具体的に話したことはありません。けれど僕は彼女と結婚したいと思っています」
 「そうか、私は君が戻ることを待っているから」
 父親はそこまで言ってから、話題を変えた。
 二人は朝食後にホテルをチェックアウトして、京都に向かった。
父親と名刹を訪ね、久しぶりの父子の旅を楽しんで、その日は日本旅館に一泊した。
 翌日、マイクは東京に行く父親を新幹線のホームまで見送ってから、和歌山までの直通電車に乗った。
 
< 4 / 64 >

この作品をシェア

pagetop