お笑いという名の魔法

前にみたここからの景色も違い
空の青さと海の青さだけが
鮮やかに煌めいていた。


また空虚感につつまれた。


しばらく座っていると
前から1人の男性が
俺をみつけ走りよってきた


「あぁ!漫才の兄ちゃんやんけ!」



関西弁で見覚えのある顔だった。


笹木『こんにちは』


立ち上がりお辞儀をした。
しかしその見覚えある顔は
どうも思い出せない。

誰だ?どこで会ったっけ?
関西弁のおじさん...


「...なんや、
兄ちゃん俺の事覚えてへんか?」


どうやら完全に言葉と動きが
よそよそしかったんだな


笹木『あぁ...すいません』


「まぁな!三年ぶりにあうしな。一昨年兄ちゃんらの漫才舞台運営してた服部です。」

笹木『あぁ!』

俺らを一昨年呼んでくださった
運営者の服部さんだった


服部「思い出してくれたんか」


笹木『すいません!思い出しました!
いろいろお世話になったのに申し訳ないです』


服部「えぇねん別に!気にするな!ちょっと隣座ってもええか」


笹木『はい。どうぞ、どうぞ』



服部さんは俺と同じように
階段に腰をおろした

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