I hate me

１

僕は世界が嫌いだ。大まかに言えば人間が嫌い。そして自分自身が大嫌い。


だからクーデタを起こすんだ。


ほら見守っててよ。支離滅裂な世界で、イかれた僕が足掻いてる姿を


そしたら、君も少しは生きてる意味が分かるんじゃない








季節は冬も過ぎてそろそろ春が来るというのに、僕の部屋は真冬並みに寒い。


部屋の温度は大して低くないのに寒く感じるのは、多分僕の心が死んでるせい。


携帯のアラームが鳴ってるけど無視して電源を切る。そして布団を被って現実逃避。


毎朝、同じ動作を繰り返してる。



いつの間にか、外に出るのが怖くなったんだ。


引きこもり。世間で、そう言われて隔離されてる人間に僕もいつの間にかなっていた。



僕の場合、世間が僕を隔離してるんじゃなくて、僕が世界を隔離してるだけと気付いたのは最近のこと。


どっちみち、今更気付いたって何もする気はないけどね



そういえば、もう直ぐ僕は二十歳になるんだ。

だけど多分二十歳の誕生日には僕はこの世界にいないから



これを君が見た時に僕のことを思い出して、悲しんでくれたらそれで満足。


それも有り得ないのに、あれだけ期待すれば裏切られるだけって学んだのに


まだどこかで、君に期待してる僕は多分 本物の愚か者。


部屋の隅に脱ぎ捨てた黒のライダースジャケットを着て、外に出る。