---夕焼け色---
だからこそ佐藤を見捨てられなかった
それから俺は佐藤とメールするようになった
佐藤はプリペイド式の携帯電話だった
毎日毎日 メールをした
それだけで佐藤が救われるなら
これがおれの責任だと思えた
その間にも奈央は
俺の家に遊びに来ていた
その時間だけ 俺は携帯の電源を切った
奈央との時間は
奈央だけと過ごしたかったから・・・
そして・・・メールで
「野宮くん、好き。」
佐藤に 告白された
まさかとは思っていたけど・・・
俺は奈央が好きなのに
俺は佐藤を受け入れた
俺の責任・・・
そうおもったから。
人が死んでいくことが
俺が一番怖いことだ
だからこそ
佐藤を守って
絶対に自殺なんてさせたくなかった