---夕焼け色---



そして・・・奈央が来た

ああ、やっぱり俺は奈央が好きだ

胸が・・・どきどきしてる



だけど俺は

あえて別のことを言った




「奈央、おれ佐藤が好きなんだっ★」



その言葉をきいたときの奈央は

今までに見たことがない表情だった

無  表  情  って感じだ

びっくりしてるのか・・・



「・・・・・」



しばらく黙った奈央

ショック受けてるんだとしたら・・・

嬉しいな




俺は奈央が好きだけど

奈央が俺を好きかどうかはわからない

幼なじみとしか思ってなくて・・・

もしかしたら男として見てないのか?



笑顔でいながら

そんなことを考えていた




「よかったぢゃん。

 おめでと!!!

 佐藤さん、野宮をよろしくっ

 私よりさきに恋人つくってさー・・

 私だって頑張るからあ~」






期待はずれの言葉

とても悲しそうには見えなかった

むしろ 喜んでるように見えた





私よりさきに恋人つくってさー・・

私だって頑張るからあ~ ・・・

だって、さ



やっぱり奈央は

俺のことなんか気にしてないんだな





だったら尚更

佐藤に優しくしようって思った








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