---夕焼け色---




野宮がこっちをむいた




「あ、どした?」




野宮は不思議そうに私を見た





「別に。

 佐藤さんは入学式じゃないの?」



「今日じゃないっぽいよ~。

 なんか・・・放課後会いたいってさ。

 今日仮入部行こうと思ってたんだけどな~」



「じゃあ仮入部行けばっ?」


「うーん・・・

 でも、佐藤に会うよ・・・」




そういって野宮は微笑んだ



「・・・そう。

 私は仮入部行くよっ。」



「俺も明日行くよ。」




「・・・うん。」






佐藤さんに会うために

行きたかった仮入部を諦めるんだ

そっかあ・・・

大好きなんだね

会いたいんだね・・・








そんなに好きなら

幼なじみなんていらないよね?





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