---夕焼け色---




「野宮・・・

 佐藤さんのどんなとこが好き?」




「えっ」




野宮は無言だった





「・・・好きなんだよね?佐藤さんが。」




「・・・うん。

 改めて聞かれると・・・恥ずかしいな」





「・・・そっか。

 じゃあなんで愛情よりも友情を

 大切にするって私に言ったの?」





「・・・・」






野宮は黙り込んだ




私・・・何きいてんだろ?









野宮は私をまっすぐに見た


・・・野宮?





「秘密」




「・・・へ?」




「秘密」




野宮の表情があまりにも真剣で

私はその眼に吸い込まれそうだった







・・・だめだ

野宮を好きじゃダメなんだ

野宮は佐藤さんが好きなんだ

だめだ

だめだ

だめだ




「・・・ふうーん

 いいねー大好きなんだねっ

 あ~私も彼氏作るっ」






私は廊下から教室に入った










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