---夕焼け色---
しばらく翔を話していた
今は・・・野宮と話したくない
野宮と話せば話すほど
佐藤さんへの気持ちが大きくなるばかり
「奈央はさー何部はいるの?」
朝野宮と話した話題だ
「私まだ決まってないんだあ・・・
今日の仮入部でいろいろ回るつもり」
「じゃあ俺と回らない?」
「あ・・・別にいいよ。」
「奈央はさ・・・彼氏とかいないの?」
翔が私の眼を覗き込むように見た
私の心は少しだけ飛び跳ねた
「彼氏なんていないよっ
翔は?」
「俺もいない。
じゃあさ~アド教えてよ」
「うん、いいよ。」
私と翔は赤外線でアドレスを交換した
そしてしばらく喋っていた
翔って・・・なかなか良いやつだなあ
なんか話しやすいし・・・
そう思った時に廊下から野宮の声が聞こえた
「奈央ーっ」
「あ・・・ごめん行くねっ」
「誰だよ、今の声」
翔が不機嫌そうに言った
「えと・・・幼なじみ」
「ふうん」
「じゃね」
私は廊下に出て行った
でも・・・・話したくないな