医者のあり方【BL】
あからさまにビクついてしまい、どうごまかすか頭を回転させた。
すると水無月先生から図星の一言。
「神前くん、君は私を見るときいつも怯えていますね。
…どうしてですか?」
「えっ―…」
「正直に答えてくださって結構ですよ。
別に君をどうこうしようというつもりはありませんからね。」
水無月先生は口角を上げた。
「えっ…と…
じゃあ…いいですか?」
「どうぞ?」
僕はひとつ男として決心し、口を開いた。
「そ、れ…です…」
「………?何ですか?」
説明なしにいきなり話してしまい、先生は分からないと言う顔をした。
「水無月先生は…
目が笑ってないんです」
(言ったぞ僕!)
「…………え…?」
少し震えた…動揺している声が聞こえた。
「その瞳が少し…
怖いん、です…」
「………………」
水無月先生は何も話さない。
(うー…やっぱ言わなきゃよかったかも…?
いやでも…憧れの先生にちょっとでも戻ってほしい…)
あの時の、先生に。