医者のあり方【BL】
思い出
俺は結局、泣かせてしまった(?)のを気に病んで
その日一緒に帰りはしたものの一言も口は聞かなかった。
気持ちがあやふやなまま日付が変わり朝になっていた。
起きた時間は7時過ぎ。
いつもなら神前が起こしに来るけど何となく目が覚めてしまった。
(あれ…
神前が起きてない…?
珍しいな…)
俺は不思議に思い、神前の部屋へむかった。
コンコン―…
「か、神前ー…?」
返事は無し。
でもベットの上の布団がごそりと動いた。
「せん…せ…?」
「神前!?」
とても小さな消えてしまいそうな声だった。
俺は神前の顔を覗き込んだ。
すると神前は汗まみれでぐったりしていた。
「お前…熱あるぞ!?
大丈夫か!?」
「んっ…
…実は…昨日の夜から
少し具合が悪かったんです…」
神前は目の端を濡らしながら火照った顔で俺に手を伸ばしてきた。