白球と笑顔

ある日、
友達と遊び終えて家に向かって歩いていた。

すると、
どこからかバットを振る音が聞こえた。

私は気になり、いつのまにか、音がする方へ歩いて行った。

すると、
そこは雷の家の前。

雷が黙々と素振りをしていたのだ。


私は、なぜか立ち止まり見ていた。


すると、雷が気付いて話しかけて来た。

「お前、なにやってん。俺の素振りにみとれとっただ？」

私は
「ばっかじゃないの？けど他の子みんな遊んでんになんであんた、これふってるだ？」
と聞いた。


雷は
「これじゃなくて、バットだから覚えとき！俺、にーちゃん高校球児だから俺もなりたいからやってるん。今日は200回やるから。」
と言いまた素振りを始めた。

私は彼をこの時だけ少し大人に感じた。

また。

彼と野球に惹かれてく自分がいたのがわかった。