神様のイジワル
*最終章
でも、事実は事実。
―――――――わかった。
ここで、終わりにしよう。
「……うん。わかった。じゃぁ、ここでバイバイだね。」
優心は一瞬、目を見開いたが、すぐにいつものかわいらしい優心に戻った。
そして、優心は私の前に右手を出した。
私も、その手に自分の手を重ねる―――
ギュッ―――
握った右手を引かれ、体は自然と優心の胸の中に入っていく。
お互いの体に腕をまわし、温かさを感じていた。
「………バイバイ。元気でな。風邪、引くなよ。」
優心が私の肩に顎をのせ、耳元で呟いた。
「ゆ…優心こそ……元気で…ね…」
抱きしめていた腕がほどかれ、優心はそのまま後ろに振り返り、歩き出した。
私のほうを振り向くことなく――――
本当にさよなら、なんだ…