叶わぬ恋
★斎藤Side★

時は江戸。

波乱の幕末。

「一くーん。こっちに来て。女の子が倒れてる。」

今は、総司達と夜の巡察。
滅星〔ほろぼし〕神社の前に女が倒れていた。

「この子、見たことない着物着てる。」

「異国の女ではないのか?」

「うーん。でも、髪は、黒いよ。って一くん。この子血がいっぱい出てる。」

「屯所まで、運ぶぞ。」

見たことない着物を着ている黒髪の女子〔おなご〕は、心の臓の近くに包丁が刺さっている。

自害か?

それとも、辻斬りか?

よくわからない。

しかし、この少女は

ただならぬ雰囲気を纏っている。


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