甘い恋 〔完〕
美輝の声は全然大丈夫そうじゃなかった。

声は酷く掠れていて、
いかにも泣いた後って声がする。



〔美輝、本当の事話してよ。
何があったの?
あたし達親友でしょ?
隠し事ってなしじゃないの?

それとも、隠し事するような仲だったの?〕


そこまで言うと美輝は黙った。

やっぱりなんかあったんだ・・・



再度、美輝に呼びかけると

「っ・・・ッッヒック〕

電話の向こうから泣き声が聞こえる。

〔ち、ちょっと、どうしたの?
美輝?今どこよ?〕

〔ヒックッ家ッ・・・っ〕

〔分かった。〕

そういい電話を切り、家を飛び出した。
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