甘い恋 〔完〕
美輝は...美輝の体が…顔が…


俺の大事な世界で一番大切な…


なによりも大切な…美輝…


綺麗な顔に…凄いアザが…


血が…流れている。


服も血で滲んで真っ赤に染まってる。

顔にも腹にも血の塊やアザやとめどなく流れる血と涙や・・・・


変わりきった美輝の姿に俺は


呆然と立ち尽くすだけ。


言葉がない。何故、俺は守れなかった?


真奈美に聞いたとき、何故すぐに教室を飛び出さなかった?


後悔が頭の中を駆け回る。


でも、それより先に、美輝…


俺の大事な美輝…ゴメンナ…


「美輝ー、ゴメン...」


「涼也…アた・・アタシッッッ
ウワーン、ヒック恐かった~。
エーン。。。イタイヨ・・・」
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