変態教師と私。【完】
『何で喧嘩したんだよ?』



「あいつが…」



『ん?』



「濱浦に“一目惚れした”なんて…言うから」



濱浦が優しい声で訊いて来るから、答えてしまった。

これじゃあ、ヤキモチ妬いてると、言ってるようなモノ。



『…馬鹿だな、心愛は』



「何でさ」



私は真剣だし。

成績も優秀ですけど。

兄貴の去年の成績には、敵わないけど。

授業をまともに受けてない兄貴にね。



『俺は……ちょっと待てよ?』



「うん」



濱浦は場を移すのか、通話口からは、砂利道を走る音がした。
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