変態教師と私。【完】
腕には切り傷がある。

部屋に入ると愛玲菜は無事で、すやすやと寝ていた。



「何があった」



「…転んだ場所に、尖った石があっただけ」



「嘘だ」



「嘘じゃない」



お茶を出してくれた心愛だが、俺と目を合わさない。

嘘と言ってるもんだ。



「何故、言わない」



「言ったら……負けなんだよ」



それだけを言うと、心愛は狭い部屋で逃げ場がなく、脱衣場に籠ってしまった。

愛玲菜が喋れたら、もっと早く気付いてやれた。

あいつの――…。

心愛の格闘に。



―愛斗SIDE END―




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