変態教師と私。【完】
私は泣きそうになり、顔を手で押さえた。

…怖い。

何もかもが、怖い。



「心愛、別れたいなら嫌いだと言ってみろ」



そして、濱浦は鬼。

言えるわけがない。



「…好きなのに…。でも、嫌いになる…っ…」



涙が止めどなく、頬を伝う。

苦しくて、限界だった。



「私も…濱浦と同じ世界に…生まれたかった…。何もかも守れる…人間だったら良かった…ッ…!!」



「こ…」



「ママぁっ?」



濱浦が私の名前を呼ぼうとした刹那、愛玲菜の声がした。

公園の入り口を見ると、兄貴に抱かれた愛玲菜が手を振ってる。
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