変態教師と私。【完】

├悔しいお別れ




夕方、“証拠不十分”と、納得のいかない理由で釈放され、病院へと走った。

病院には両親が到着して居て、愛玲菜も笑顔で豆パンを食べて居た。

ICUで眠る兄貴は、止血と輸血だけで状態を保ち、父親が処置をしたらしく。

父親は疲れたような笑みを見せた。

その裏は寂しげ。



「刺された場所が悪くて、歩けないだろう。帰ってからの、リハビリ次第だけどな…」



自分の右手を左手で撫で、「俺の医術が良かったらな…」と呟く父親に、私も母親も、掛ける言葉はなかった。

離れた場所に立つ濱浦とトモ。

私は2人のとこへと行き、濱浦に頭を下げた。
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