変態教師と私。【完】
着物姿の仲居さんに案内されて、“百合の間”へ。



「こちらになります。…小鳥崎様、お連れ様がお見えになりました」



「通して下さい」



「どうぞ、お入り下さいませ」



障子が開かれると、座椅子から降りて立ち上がってる濱浦と目が合った。



「心愛…」



「…どうしよ…っ…」



兄貴の後ろに隠れ、涙を堪える。

メイクが崩れてしまうし、濱浦のご両親が居るのにどうすれば。



「心愛さん。今までご迷惑を掛けたね」



「あ、その…いえ…」



濱浦のお父さんに謝られてしどろもどろ。

緊張もピークに達する。
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