変態教師と私。【完】
両家の親が頭を下げ合う中、私たち3人の視線はビシビシとぶつかり合う。



「心愛さん?」



「…はいっ」



「ダメな所の弘樹を想い続けてくれて、ありがとう」



「…私も、お詫びします」



お義母さんが頭を下げた理由を、お義父さんは知らないのだろう。

私も頭を下げてから、口を開く事にした。



「謝らないといけないのは、私です。弘樹さんを傷付けましたから」



遠回しに、厭味を言ってしまった。

お義母さんは私を見た後、数回、頷いた。



「…でも、離れて良かったと思います。私たちには、乗り越えなければいけない山がありましたから」



両親、兄貴。

3人にも。
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