変態教師と私。【完】
└ママで居る事
待合室は、診察を待つ親子で溢れて居た。
愛玲菜は私の膝に座って絵本を読んでる。
けど、チラチラ辺りを見て、何かを考えてる。
「愛玲菜?どうしたの?」
「ううーん」
絵本を私の鞄にしまうと、体の向きを変えて抱き着いて来た。
よく見れば、そういう子が多い。
甘えたくなったのかな。
私は愛玲菜が笑って痛がる姿を見ようと、ぎゅーっと抱き締めた。
「ここママ良いにおーいっ!」
でも今日は痛がらず、私の顔を見上げながら、笑顔を見せた。
「江上愛玲菜ちゃーん、中へどうぞー?」
「はぁい」
結構、早く呼ばれた。