変態教師と私。【完】
18時、2分前。
愛玲菜を母親に任せて家を出た。
玄関前で辺りを見るも、兄貴の姿はなく。
「ただいま」
「おかえり」
弘樹が帰って来た。
車を駐車場に入れず、窓から顔を出したまま、私に車へ乗るように促す。
兄貴との約束を伝えると、「デートしろって」と言った。
「ハメられたな、これは…(笑)」
嬉しい嘘なら、怒る気にはならない。
助手席に乗り込み、食事へ行く事にした。
兄貴がレストランを予約してくれたみたい。
「意外だよな、愛斗が」
「愛玲菜を見てるお礼かな?」
まぁ、兄貴には、立派な医者になって欲しいからだけどね。
それに、可愛い姪だし。