変態教師と私。【完】
「何しに来たんだよ」



「娘に、会いに来たの」



「あ゛?」



「――私を殴るの?心愛、私を殴る意味をわかってる?」



振り上げた拳が止まった。

私は一度、環菜を殴って捕まった事がある。

こいつの父親は、地元の警察署で署長をしている。

あの時は、飲まず食わずで殴られて。

兄貴に助けられたっけ。

環菜が転がってる男と浮気したからなのに、私が悪者。



「私の娘は?」



「てめぇの娘じゃねぇ…」



下ろした腕の拳は開かれてない。

のんびりと歩いて来た兄貴と冴都は、濱浦に止められてる。
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