変態教師と私。【完】
諦めたわけでも。

ビビったわけでもない。

ただ…ショックだった。

濱浦が、こんな目をするとは、思ってなかったから。



「わかれば良い」



進路指導室を出て行く濱浦の背中を見れず、俯いて机に浅く腰を掛けた。



「…っ…」



何故かわからないけど、スカートと脚に、涙が溢れた。

たかが濱浦に冷たくされたからって、馬鹿みたい。

情けなくて、笑っちゃう。



「ハハッ……」



でも、涙の方が勝ってしまう。

こんな姿、誰かが見たら、笑われるのに。

どうしてわかってるのに、涙は止まらないんだろう。



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