変態教師と私。【完】
「中1のある朝、あの女が部屋に来た。起きない俺に、いつもみたく殴って来ると思った。
…だが、一向に殴って来ないと思ったら、いきなり背中にしがみついて来て、首筋に爪を立てたり、体を撫でて来たり…。
それだけで済まなくなったのは、中3か。俺の上で、狂ったかのように“弘樹”って人の名前を叫んで……って。心愛にはまだ早い話か(笑)」



無理した笑顔が痛々しく、堪らず私は濱浦の手を握った。

温かくて、大きくて。

やっと気付いた。

…好きだなぁ。

何て、今更。



「泣いても良いよ?」



作り笑いで見られるよりましだから。
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