変態教師と私。【完】
「忘れてよ?」



「何を」



「だから……」



私は背伸びをして、濱浦の頬にキスをした。

固まる濱浦に、私は「あのね?」と、何事もなかったように話し掛けた。



「私の卵焼きって、ちょっとしょっぱいらしいから、ケチャップとかで誤魔化して」



「わかったけどさ…」



…忘れて!

お願いだから、キスに何も触れないで…!



「俺、魔法が掛かった気がした」



「…“魔法”?」



オブラートに包んだかのような。

やんわりと、キスに触れた濱浦。



「お前のお陰でまた、明日から頑張れる。色んな意味で」



嬉しい事を言ってくれた。
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