魔法の指
「どう?」
出来上がった私な髪の毛をクルクルと指で弄りながら、
微笑む舜さん
目の前にはいつもより、女の子らしい私がいた。
髪の毛はコテで少しカールされてあった。
本当は面倒だから軽いパーマを掛けてもらおうと思ったんですけどね、
「外に、出るからには、いつもやり数倍可愛くしてほしい。
俺の彼女は世界一可愛いんだぞって、言いふらしたいし。」
たどたどしく話すくせに、そんな口説き文句の用な、
事をいう彼に少しときめいた。
「それで、ね、文花。
服買ったんだ。これをきて?」
可愛い紙袋を私に差し出した。
「服...?別にあるのに」
そういって私は袋をあけた。
......
「ねぇ、これ本当にあたしに似合うと思ってる。」
「むしろ似合わないはずがない。」
そこにあったのは、
花柄の可愛いワンピースとピンクのヒールだった。
ありえない。
本当にありえません!!!
私って、普段からアメカジとか、
ズボン、ジーンズとかの服を着るんです。
なのに....!!
「む、むりっ!!」
顔を真っ青して舜さんを睨む。
が、何故か彼は微笑んでいる。