泡沫-ウタカタ-
ある日の放課後、
ナギとダイは資料室にいた
2人の他には誰も
いない状態である
狭い教室なので机と椅子が
8台ずつあるだけだった
2人は右端に隣り合わせに
座っていた
「……三鷹は文系と理系
どっちが出来るの?」
「…正直どっちも無理だけど
どっちかって言ったら
理系のがマシかな。」
「そうなんだ。
私はどっちかって言ったら
文系のが得意なんだ。
丁度良かったよ。」
「俺の場合得意なんじゃないし。
まだマシってだけだから。
理系も瀬川に
比べたら全然だし。」
「…あ〜…ハイハイ。
取り敢えず現国からやろっか。」
ナギはテキストとノートを
使いながら教えていった
進めていくに連れて
あることが分かった
「……ふ〜ん…。
結構一生懸命
聞いてくれるじゃん。
最初から授業ちゃんと
聞けばいいのに。」
「……それは…
そうなんだけどさ…。」
「この分ならあんまり
心配いらないかも。
きっとテスト上手くいくよ!」
するとダイは
言いにくそうに言葉を発した