、、
「ママ〜!」
いつだって勇気は私の姿が見当たらないと大きな声で私を呼んでは私の事を探し回る。
「ここにいるよ〜」
「どこ〜?」
ベランダで洗濯物を干しながら勇気に負けじと声を張った。
ガラガラっと、窓が開くと、そこには顔をくしゃくしゃにして笑っている勇気がいた。
「みーっけた!」
「勇気見つけるのじょーず♪」
洗濯物を干すのをやめ、勇気を抱き締めた。
勇気の小さな体は私の腕の中にすっぽりと収まった。
「ママ、僕ご飯たべたい」
「もうそんな時間?」
ポケットの中の携帯を取り出し時間を見ると11時半だった。
「ご飯にしよっか!手洗っておいで」
「は〜い」
キッチンへ行き、昨日の残りのカレーを温めた。
辛口が好きだった私も勇気中心に料理しているうちに好みの味が変わってきた。
棚から勇気ようのお子様プレートを取り出しカレーと野菜を盛り付けた。