【仮】首輪を,キミに。
『と,透?!』
驚きが隠せない。
助けに来てくれるのが早い。
流石透だ。
『透,ありがとっ!やっぱり来てくれると思ってたよ。あ,それより早く逃げよう?もしかしたら犯人が来るかも…『嬉しいな。俺』
『…………え?』
早口にまくし立てたあたしとの話が見事に噛み合ってない…。
いや,無事で嬉しいってことなのかな?
『あたしも嬉しいよ!透が来てくれて。でも取り敢えず逃げよう?ここに長居してても…『逃げる?』
なんで?とでも言いたげに頭にはてなマークを浮かべ,首を傾げる透に,あたしは嫌な違和感を感じた。