シブヤクーロン
「おはようございます‥。」
「おはよう。よく寝たわねぇ(笑)安田はもう仕事に行ったわよ。今夜荷物取りに来たらすぐ出ていくから。」
多分朝まで泣いて寝てない美麗さん。
ホットケーキにフルーツとヨーグルトを用意してくれていた。
「いただきます。」
「ねぇ、ゆりちゃん。」
「はい。」
「しばらくうちにいていいから、その代わり働いてくれない?」
きたきたきた。
朝からキャバレー行けだのソープ行けだの言われるんだろう。
美麗さんはものすごく物腰が柔らかくてやさしいけど、タカ同様どんな人か分からない。
家出少女を捕まえて、あっせんするんだろう。
「あの、いんですか?まだお互い何も知らないし、あたし家出してる仕事には‥」
「ゆりちゃんにあたしの家政婦さんになって欲しいの。」
「え?」
やっぱり人は分からない。この人が自分の世話しろと言うなんて。信じられない。
「なぁんてね。あたし水商売してるからさぁ、時間めちゃくちゃだし、家のなかどうにも出来ないのよ。もちろん休みの日は自分でする!それがゆりちゃんの休日。どう?」
「‥はい。よろしくお願いします!」