シブヤクーロン
そう言えばタカは、会ってすぐ誕生日を聞いてきた。
この子も18の誕生日から、いかがわしい店で働くことが決まっていた。
本当に、あっせんしてたんだ。
あたしは魔の手から逃れられたけど、美麗さんはどうなんだろう。
安田とか言うおっさんと組んで、同じことをしてるんだろうか。
「申し訳ないよね。ただどころかお給料並みのお金もらって置いてもらうなんて。」
神田さんがそう言った。彼女は男の世話してまで働きたかったのか。
ぁたしだって自分で稼ぎたいけど、そんなのは嫌だ。
個人的にしてきたことは、ここまで来るのに仕方のない行為だもん。
だけどそうでもしなきゃ、家出娘は働けないか。
「ごめん‥なんかぺらぺら喋って不安にさせちゃった?」
「ううん。大丈夫。」
そうは言ったものの、不安は募るばかりだった。