センセイ、好きです。
松本聖がセイだったらどうしようと言う不安を抱えて、私は始業式を過ごし、HRのために再び教室に戻った。
担任がイケメンと言う噂が流れていたせいか、教室に戻るなりほとんどの女子は騒いでいた。
チャイムがなると同時にみんな席に着いて、担任が入って来た。
女子の黄色い悲鳴を無視して、松本聖、というかセイは話しだした。
「1組の担任になった松本聖です。担当科目は英語です。1年間よろしく」
こっちはよろしくしたくない。
「先生は彼女いますかー?」
ユカが私以外の女子の代表として核心をつく質問をする。
セイは少し戯けながらユカの質問に答える。
「彼女は募集中です」
そこ答えを待ってましたとばかりに女子は次から次へとくだらない質問をしていた。
どんな子がタイプだとか今までに付き合った子は何人だとか。
そんな質問に答えるセイを冷めた目で眺めていたら、厄介なことに目を付けられてしまった。