妄毒シチュー
「なんか願い事思いついたの?」
「うん。地球温暖化を止めてっていうのはどう?」
「それはまた。突拍子もないくらいスケールのデカイ願い事だね」
あたしの意地悪な願い事に自称天使は呆れたような声を出した。
確かにスケールがでかすぎる。
個人レベルどころか、国家を通り越して地球規模の願い事だ。
「あ、スケールがでかすぎて無理なんだ?」
出窓から出した足を、ぶらぶらさせながら青空を見上げていると
「無理じゃないよ」
耳元で声がした。
驚いて振り向くと、唇が触れそうなほど近くに彼の綺麗な顔があった。