妄毒シチュー
「いただきまぁす!」
温かいクリームシチューと、軽く焦げ目のついたロールパンを前に律義に手を合わせる自称天使。
「美味しー!元カレなんかに食べさせるの勿体ないね」
口いっぱいにそのシチューを頬張って美味しそうに食べる姿を、あたしは4缶目のビールを飲みながら出窓に腰掛け膝を抱えて見ていた。
「おかわりしてもいい?」
「別にいいけど……」
ものすごいスピードで一杯目を食べ終え、ご機嫌な鼻唄を歌いながらシチューをつぐ後ろ姿。
なんか、ちょっと罪悪感で胸が痛くなってきた。