妄毒シチュー
ぐうたら
「シチュー食べたお皿、自分で洗ってね」
「はいはい」
素直にキッチンに立ってお皿を洗う自称天使の後ろ姿を見ながら、あたしはリビングのフローリングの床に寝転がりゴロゴロと転がっていた。
綺麗に掃除してくれたおかげでホコリひとつ落ちてない床。
堅い床に頬をぺたりとくっつけて、ぼんやりとしていた。
アルコールのせいで熱くなった体に、ひんやりと冷たい床が気持ちいい……。
床に寝転んで低い視点から見上げると、見飽きたはずの自分の部屋がいつもより広く感じてなんだか新鮮だ。