天使のような笑顔で
「邪魔して悪かったな。じゃあ、ごゆっくり」


こっちに背を向けたまま、アイツはバイバイと手を振りながら歩いて行く。


「おい、和也っっ!」


俺の呼ぶ声を無視して、そのまま校舎の方に向かって行ってしまった。


絶対、変な誤解してるよ……。


「お友達、良かったですか?」


心配そうに、彼女は俺の顔を覗き込んでくる。

その距離、確実に1メートル弱。


無防備にも程があるだろっっ。

俺の事、誘ってるのかっ!?


「……下りてもらってもいい?」


なんとか理性が欲望に勝った俺は、平然を装って彼女に声を掛ける。


「え?あっ、すみませんっっ」


気付いてなかったのか、彼女は慌てて俺から離れた。

その拍子に、ドスンと尻もちをついてしまって……。


スカートの中が…見えてしまった。


「みっ、見ましたっ!?」


慌てて起き上ってスカートを直す彼女の顔は、俺よりも遥かに赤かった。
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