only me
俺はなぜか確信した。
この先に…光の世界があると。
足はもう歩き出していた。
「呼んでる…」
何故か空が俺を呼んでいるような
感触にとらわれた。
「シュウ!だめ!!」
アイカが俺の名前を叫ぶ。
分かってる…危険だなんてこと。
何があるのか分からない。
光の世界じゃないかもしれない。
それでも俺は、この道を進みたい。
空が俺を誘導するかのように、
光が俺を包んだ。クイナを包んだ
光ではない、優しい光だった。
「シュウー!!」
アイカの声だけが、頭から離れなかった。
ー光と共に、シュウは消えた。
アイカは地面に座り込んでしまった。
「シュウ…!!」
そこにレンがやってくる。
「空が…」
シュウが行ったあとの空は、
気持ち悪いような赤さをしていた。