猫に恋する物語
次の瞬間□が生き返った。

水を得た魚のように満面の笑みになり、そして「にへらぁ~」っと顔を豹変させた。

□えぇ~何なに~??ふふふ。

□はニタニタ笑いながら大家様を見つめる。

そして□のドス黒いほどのイジリが開始された。

私はというと意思に反して□に便乗しようと体が勝手に腕まくりをしようとする。

・・・・まぁ握手したままだったからできなかったのだけれど。


でもほんとに意思に反してだから。
ええ本当に。そんな、まさかまさか恐れ多き大家様をいじりたいなんてそんなそんな決して一秒たりとも思ってませんよ。

作者が勝手に決めたのよ。信じなさいよ読者ども。


□そっかぁ~。待ってたのかぁ~。へぇ~。そっかそっかぁ~。ふふふ。

「ちっ違っ!」

□えぇ~??何が違うんですかぁ~??

「あっあたしゃ待ち構えていたと言ったんだっ!そうさ!そう言ったんだ!」

@そんなの同じですよ~。あははっ。

私も早速加わる。

□じゃあなんで来たんですかぁ~??

あっ・・・。それを言ったら・・・。

□の質問を聞いた大家様は勝ち誇ったように唇のはしを吊り上げた。

あちゃー・・・。私は内心項垂れる。


「そんなの家賃回収のためにきまってるだろおがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


□は分が悪そうに顔をひきつらせた。

叫んだ時の大家さん、本当に生き生きした目をしていた。

大家様は勝ちを確信したのか機嫌良さげに鼻歌を歌いだした。

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