猫に恋する物語
@どお?

*・・・・・・。

しかし何も返事はなかった。

@何か言いなさいよ。
不満に思った私はさらに追求した。

*・・・うまい。。

すごく小さな虫の音のような声がかすかに聞こえた。

そして、さらにボソボソと

―ありがとう―
と付け加えた。

@なっ何照れてるのよ。猫なのに感情的なのね。

思わず私も照れてしまう。

*うっうるさい!照れてない!今のはナシだ!無しっ!忘れろっ。

しばらくそんなメタボの様子を見ていた私だったのだが、ふと、かわいいなと思ってしまった。

素直に。ストンと胸に落ちるように漠然と。

不細工な猫のはずなのに、私には可愛く見えた。

愛らしく・・・見えた。
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